800. 個人思考
人口より人口密度が街をつくる
こんばんは。土屋 (@tutinoko310)です。
先日地方はすぐに目立つことができるという記事を書いた時、
各都市の人口を調べました。
統計によると、新潟市の人口は約81万人で、
全国の都市の中でも15位にランクインしていました。
この統計からも、新潟市はかなり大きな都市ということがわかります。
しかし、記事で書いたように、
地方(特に新潟)の場合は新しいことをやる人が少ないです。
例えば新潟に近い人口を抱える東京都世田谷区は約87万人ですが、
新潟よりも圧倒的に新しいことが生まれています。
自分の親戚や友人が世田谷に住んでいるので、
時々遊びに行くのですが、面白いお店がたくさんあって、
常にたくさんのイベントが行われていました。
都市と地方は様々なものが違うので、
単純に比較することはできないと思いますが、
新しいことを始める文化が根付いているかどうかは、
人口ではなく人口密度が関わっているのでは、と考えています。
上記の統計によると、新潟市の人口は都市の中で15位ですが、
人口密度になると一気にランクダウンして234位となります。
人口密度は1,115人/km。
東京都の人口密度番付 – 都道府県・市区町村ランキング【日本・地域番付】
ちなみに、先ほど人口の部分で紹介した世田谷区は、
人口密度は15,102人/km。
新潟市とは実に10倍以上の密度が高いことになります。
人口密度が高いと、人が多くて窮屈さを感じる一方で、
新しい人と出会う確率も高くなります。
新しいアイデアは未知なるものと出会った時に生まれやすいので、
自分の知らない人との交流が増えれば、
自然とアイデアも生まれることになります。
都市部の場合は「人に会いやすい」という点で、
地方都市よりも圧倒的に優位で、
その1点だけでも都市に人を惹き付ける理由になります。
一方、新潟市の街を思い出してみると、
人口が集中している場所が点在していて、
中心部がないように思われます。
昔ながらの文化を残した古町、
交通の要となっている新潟駅周辺、
若者が好む店が多くある万代地区、
最近開発が進んでいる駅南地区など。
自分にとっては中心がないように感じられ、
人が集まる場所と言われてもイメージができません。
それが新しい文化が生まれにくい要因の1つだと思っています。
人が集まらないと、個人にも街にも良い効果は生まれません。
アメリカの最近の変化を書いた著書「ヒップな生活革命」では、
オレゴン州ポートランドはまちづくりの際に、
街のブロックの間隔を短くしたことで、
人の交流が生まれやすくなったと紹介されていました。
人口ではなく、いかに人口密度を高めるか。
それが今後の地方都市の課題だと思います。
地方都市でスタバに人が集まるのも、
ここにいけば人がいる、人が集まる場所という認知があるからこそ、
人が人を呼んでいるのかもしれません。
「人が集まる場」、地方にこそ可能性がありそうです。
自分はそんな場所つくりに関わっていきたいと思うのです。
では、良い週末になりますように。
