800. 個人思考

湘南T-SITEの魅力と課題 〜知識を消費する場から生産する場へ〜

こんばんは。土屋 (@tutinoko310)です。

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先週の連休では東京・神奈川方面に出かけてきました。
メインの目的は「ZINEを扱っているお店を巡ること」でした。

 関東でZINEを扱うお店を紹介します

巡った本屋の中でも、この旅を決める前から行きたかった場所があります。
それが神奈川県藤沢市にある湘南T-SITE

以下、公式サイトから引用。

ここは、本屋とテーマに即した30の個性豊かなショップがシームレスに繋がり
湘南らしいライフスタイルを提案する文化複合施設です。
すべてのショップに本があり書店と専門店が
有機的な文脈で確かにつながっている他に類を見ないモールです。

大きくテーマは3つ
・スローフード、フローライフの提案
・趣味とデジタルライフの楽しみ方の提案
・親と子のコミュニケーションの提案

「本という知識の塊を再編集して、新しい発見と楽しさが生まれる場所」
というのが訪れた印象です。
とにかく楽しい、たぶん3日くらいずっと居続けられます。

数時間ほどの滞在でしたが、いろいろと思うことがあったので、
少し長くなりますがまとめてみたいと思います。

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存在感はイオン。決定的な違いは地域色

GWということもあって人が多い!車も多い!近くでは渋滞が起こっていました。
駅から距離があるので、多くの人が車で訪れるようです。
新潟でいうとイオンのような存在でしょうか。

イオン、T−SITEのどちらにも共通していることは、複数の店舗間の壁、境界が曖昧なこと。
T−SITEの方がより顕著。
店と店の間に仕切りがないから自然と別の店に入っていけるところです。

ただ、イオンと決定的に違う点は、地域への密着度。

湘南T−SITEは地産地消のレストランがあったり、
湘南の食や暮らしを紹介する本が多く置かれていました。
イオンにもそうした地域枠はあるが、全体に占める割合は少ないです。
湘南T−SITEは空間も含めて地域色が強いと感じました。

歩いているだけでも楽しくなる空間

本棚の区切り方がすごくよくて、
例えば食や暮らしという大きなジャンルの中にポートランドというピンポイントな特集があったり。

自分が興味ありそうな本だけど今まで知らなかった本を次々と発見しました。
だから歩いているだけで楽しい。
他の本屋でも起こりますが、その発生率は他の本屋より高いと感じました。

さらにT−SITEの場合は、店舗間の境界部に関連を持たせているのも楽しさの一因でした。

例えば、食に関する本の横には食器を扱うお店があったり。
本に興味を持つと自然と別店舗にも足を運んでしまうような作りになっています。

完全に本屋(ツタヤ)と関連店舗が分かれているわけではなく、
本屋のスペース内にモノがあったり(アウトドア本の横にキャンプ用品とか)、
逆に雑貨屋の食器の横にご飯の本があったり。
本屋とその他店舗、0か100かでなく、役割も多少曖昧にしているのが印象的でした。

商店街よりイオンに足を運ぶ3つの理由で書いたように、
お店がオープン状態になっていると、全体が1つのお店のように感じられるので、
身軽に動き回ることができます。それが楽しい。

実際に買った本は2,3冊ですが、買うまでの時間こそ醍醐味だと思ったのです。

コミュニティ機能が欲しい

ここは知の宝庫で、ここから個人の可能性が花開いていくような、前向きで開放的な気持ちになります。

その一方で、今のままだとここから地域コミュニティが生まれることはないだろうとも思いました。

なぜなら、多くの人はこの場で何か生産するというより消費しているように見えたから。
おしゃれな空間に酔っているというか、浸っているというか。
家族・友人同士の交流は起こっているが、見知らぬ人同士の交流は起こっていないように見えました。
少なくとも自分がこの場所にいる間は。

ここに集う人たちが交わるような、
例えばイベントがあればもう少し交流が生まれるのかもしれませんが、
日常的に交流が生まれるコミュニティとなるには、まだ時間と工夫が必要だと思いました。

広いスペースと膨大な情報を持つ書店があるので、
ここにコミュニティが生まれて、これからのライフスタイルを消費するだけでなく、
ここから生み出していくような流れが起こったら、
もっと面白い場所になるような気がします。

新潟に作る前に、文化を作る

湘南T-SITEが新潟にあったら、自分は間違いなく常連になっています。

だから、「ぜひ新潟にも同じものを!」と言いたいところですが、
いきなり同じものを作っても人が来続けてくれるのかわかりません。
新しさで人は来ても、定着しないことには意味がないので。

それに、仮に人が来てくれたとしても、
ただ本を買って帰る、コーヒーを飲んで帰るという場所になってしまったら、
今存在するイオンと何ら変わりない「消費する場」に留まってしまいます。

だから、新しい空間を作るというよりも、
まず自分たちで考えて何かを作る、DIY(Do It Yourself)という文化を作ることが先な気がします。
そういう人たちこそ、湘南T-SITEのような場をより活用できる人、求める人だと思うから。

たとえ小さい規模だったとしても、
厳選された情報が集まり、その知識を元に話し合い、実践し、
自分たちの生活を自分たちで作って切り開いていく、
そんな場所をまず最初に作った方がいいと思いました。

オープンな雰囲気はそのままに、
新しく来た人同士が自然とつながるような仕掛けを埋め込んでいく、
ここに来ると何か新しいことが起こる、新しい人と出会えると期待させる、
そんな場所を新潟に作っていきたいです。

最後に

湘南というとおしゃれなイメージがありましたが、そのイメージ通りの場所でした。
田舎者の自分は最初少し戸惑いました。。。

それでも、すぐに空間に魅了されて、時間を忘れて楽しむことができました。

都心から遠く、最寄の藤沢駅からも3kmほどあるので、
行くまでに結構時間がかかるのですが、その分の価値はあると思います。

興味のある方はぜひ足を運んでみてください。

では、明日も良い1日になりますように。

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2015-05-11 | Posted in 800. 個人思考Comments Closed